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虫を活用して発酵?蜜のような甘さが特徴の蜜香烏龍茶とは

台湾茶畑

虫を活用して発酵?蜜のような甘さが特徴の蜜香烏龍茶とは

台湾茶のひとつである、蜜のような甘さが特徴の蜜香烏龍茶をご存知でしょうか。

蜜香烏龍茶は、台湾でしか生産できない特徴的な製法で作られています。

 

今回は、蜜香烏龍茶の香りや味わいから生産方法を紹介していきます。

 

蜜香烏龍茶とその味わい

台湾烏龍茶の1つである蜜香烏龍茶は、台湾で昔から活用されているチャノミドリヒメヨコバイ(通称ウンカ)に茶葉を噛ませる方法で製茶されています。

四大銘柄のひとつである東方美人も、同じようにウンカを活用して生産される台湾烏龍茶のひとつです。

 

蜜香烏龍茶は熟した果物や蜂蜜を思わせる香りと、柔らかい甘さを感じられます。

発酵度は高く、紅茶のような味わいの中に、フルーティーさや蜂蜜のような香りを楽しめます。台湾烏龍茶の中でも他とは違った特徴の感じられるお茶です。

 

蜜香烏龍茶は1990年代後半に作られ始めたので、台湾茶の中では歴史は浅く、貴妃烏龍茶と呼ぶこともあります。

南投県凍頂山周辺で生産がスタートしたとされています。

 

特徴的な生産方法

茶畑

蜜香烏龍茶は特有の蜜の香りがあり、この特殊な香りは化学添加物では出せない自然を十分に活かした製法によって、作り出されています。

チャノミドリヒメヨコバイ(通称ウンカ)と呼ばれる体長3㎜ほどの虫に茶葉を噛ませ、生産しています。
ウンカが茶葉を噛むように汁を吸うことで、茶葉に小さく黄色い斑点ができ、黄色っぽい色に変色していきます。その部分を製茶することで、甘い蜜のような香りが感じられるようになるのです。

甘くなる理由として、ウンカに噛まれた植物の防御本能が働き、ウンカの天敵であるクモやカマキリを引き寄せるジオールと呼ばれる成分を分泌させます。この成分が発酵することで、蜜のような甘い香りが生み出されるのです。

 

ウンカの繁殖時期は4月から11月と長いですが、高温多湿な環境を好むウンカは、その中でも5月から7月ごろに最も繁殖し、雑草のしげる茶畑などで、目にすることができます。

特にウンカが最も繁殖する時期は、茶葉の吸汁が盛んになることから、蜜の香りが強くなります。
昼間は日差しの当たりづらい、茶葉の後ろや木陰となる茶樹の葉を噛み、暑くない日は、早朝や夕暮れ時に吸汁中のウンカの群れを、茶畑で見られます。

 

またウンカは、1回の産卵でいくつもの卵を産むので繁殖率も高いです。
そのため、ピーク時には茶畑を飛び交うウンカを見られるでしょう。

とはいえ、ウンカは茶畑であればどこにでも発生するわけではありません。

ウンカが飛来するには、無農薬で栽培することや下草は刈らずに自然に近い環境を作り出すなど、さまざまな条件が必要とされています。
茶畑だけでなく、周辺の環境づくりも考えることが大切です。

 日本では稲の害虫とされているウンカですが、台湾でお茶につく“チャノミドリヒメヨコバイ”は、台湾の特産品である蜜香烏龍茶を生み出す立役者として活躍しています。

 

 

ウンカを利用する理由

台湾で初めてウンカを活用して作られたのが「東方美人」になります。

 

東方美人が生まれたきっかけは、ウンカによる被害を受けた茶葉を製茶した際に、蜜のような甘い香りのお茶になったことと言われています。
そして、東方美人のようにウンカによって生み出されるお茶の研究が進み、後に誕生したものが蜜香烏龍茶ということです。

 

東方美人や蜜香烏龍茶は、ウンカが繁殖する夏頃にしか作ることができない上に、ウンカの発生は気候など外部の影響も受けやすいです。

 

害虫であるウンカですが、蜜香烏龍茶を作る際には農薬を使用して茶園から除去しません。
また手摘みで茶葉を収穫し、製造工程も複雑であるため、蜜香烏龍茶は台湾茶の中でも手間のかかるお茶とされています。

 

東方美人と蜜香烏龍茶の違い

東方美人茶

蜜香烏龍茶だけでなく、東方美人もウンカを活用して茶葉を作っています。
どちらもウンカを利用しているのですが、それぞれの製造方法や特徴は異なります。

蜜香烏龍茶の製造方法は、凍頂烏龍茶などと似ており、包揉(ほうじゅう)と呼ばれる工程を行います。
これは大きな白い布に茶葉を包み、口を締めて大きな円状の形にし、機械で揉んでいくことで、茶葉をギュッと球状にする作業です。

 また、発酵度が高いことから、東方美人のような熟した果物や蜂蜜を思わせる香りと、凍頂烏龍茶や木柵鉄観音のような柔らかい口当たりを感じられます。

 

百二歳でも「蜜香」(みっこう)というドリップ式台湾茶を取り扱っています。

蜜香

 

蜜香とは、蜜香紅茶とも呼ばれており、台湾の新北市坪林区で生産された完全発酵の紅茶です。

東方美人茶と同じ製法で生産されています。また、茶の益虫であるウンカの影響によって独特な香りが特徴。
蜜香の味わいとしては、フルーティーなお茶の香りが強いです。また、同時に香る紅茶の甘さが、紅茶好きを魅了すること間違いないお茶でもあります。

 

生産方法は、ウンカに噛まれた茶葉を一枚一枚選びながら摘み取ります。ウンカが好むような状態に維持することが非常に大切です。無農薬を維持する為にも、茶園を極めて自然に近い状態にしておく必要があります。

「蜜香」(みっこう)についてはこちらから詳細をご覧いただけます

 

ドリップタイプのメリット

ドリップ式台湾茶には2つのメリットがあります。

 ・茶壺よりも手軽に楽しめる
・2煎目以降も美味しく飲める

それぞれについて解説していきます。

 

茶壺よりも手軽に楽しめる

通常、台湾茶を作るには茶壺が必要です。茶壺でお茶を淹れる場合は、茶壺で冷めたお茶を茶海に移したり、茶渡を通して茶海へ注いだりする作業が必要です。

 ドリップ式台湾茶では、このような手間がかからないので、台湾茶を手軽に楽しめます。

 台湾茶を飲んだことのない友人へのギフトや、初心者の方におすすめです。


ドリップ式だと2煎目以降も美味しく飲める

ドリップ式台湾茶は、2煎目以降も美味しく飲めます。
小さく丸まった器であれば4〜5煎、マグカップの場合でも2〜3煎はお楽しみいただけます。

 1煎目と2煎目では味の濃さや香り、飲み心地などが変わってきます。
入れるお湯の温度・蒸らし時間・カップの材質など、ドリップ式でも味の変化を楽しめるので、自分好みの味わいを見つけてみてください。

 百二歳では「蜜香」以外にも5種類のドリップ式台湾茶を準備しております。

・凍頂(とうちょう)

・金萱(きんせん)

・冬片(とうへん)

・白茶(はくちゃ)

・紅玉(こうぎょく)

 

それぞれのお茶の甘み・香りを飲み比べてみると、その違いを実感していだただけると思います。

ドリップ式台湾茶についてはこちらから詳細をご覧いただけます

 

まとめ

今回は蜜香烏龍茶の製造方法や味わいについて解説してきました。

害虫であるウンカを活用し、製造されているお茶があることを知って驚いた方もいるのではないでしょうか。
大自然に恵まれた台湾だからこそ、実現できる方法と言えるでしょう。

台湾茶は香りや味わい、色味などさまざまな特徴を楽しめます。
ぜひ、今回ご紹介したドリップ式の台湾茶を試してみてはいかがでしょうか。


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